リフターコラム

俺はグレート♪ 第2部/再挑戦の誓い

90キロ級世界男子パワーリフティング選手権第2位/3回(84年、85年、87年)日本介護スポーツ研究所  代表 前田都喜春


その5;疲労と回復力の課題
年間を通じて、精神的にも、肉体的にも同じ状態でトレーニングできない。ある期間は練習を中止し、酷使した筋肉を回復する時間も超回復への重要な課題となっている。
例えば、疲労したときには思い切って休むか・・・、あるいは軽い重量(60~75%のセット法)の反復練習に切り替えるか・・・。調子の悪いときほど、軽い重量で機械的な反復練習が意外にも本調子を取り戻してくれる。旺盛な血液循環が回復力の原点だと気付くであろう。
不幸にも故障した場合、その箇所は絶対に使用してはいけない・・・。強い負荷は筋肉負担が大きく疲労も大きいため、練習しながら治癒するという曖昧な効果は期待できない。
このとき、幸いにして人間の動きは各関節で分断されているので、故障の箇所によってはその部分が封じ込められても、他の箇所(関節)は自由に動くことができる。全ての活動を中止することはあり得ない。愚直なまでの努力とはこうゆう側面を言うのであろう。 
1つの故障は不幸ではあるが全体的に不幸ではなく『しめた、これで他の部分に集中できるぞ・・・!』と、普段は練習していない”パーツの違う部分”を積極的にトレーニングすると、思わぬ”強化”に専念することができる。・・・そのステップこそが貴重な金字塔になろう。

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その中でも、持久筋の容量アップ作戦が故障を少なくする秘訣になることを肝に銘じて、毎日鍛える赤い筋肉と旺盛な血液循環から基礎代謝が促進され、筋肉密度の向上と体調の維持、並びに回復力の促進に貢献する。回復力を高める基礎代謝の促進が極めて重量である。
因に、52キロ級の因幡英昭選手は、世界大会10連勝+7連勝の金字塔を打ち立てギネスブックに掲載されているが、大会後12月~3月までは全くのオフシーズンとして、あの屋外の「因幡道場」は本来の畑に戻り、閉鎖された空間になるという。これによって酷使した身体を治癒して故障を癒し、次のステップへの100%の体調で挑むことができるという。この回復法は一考に値しよう。

 

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