リフターコラム

俺はグレート♪ 第2部/再挑戦の誓い

90キロ級世界男子パワーリフティング選手権第2位/3回(84年、85年、87年)日本介護スポーツ研究所  代表 前田都喜春


(7)ハビリス・トレーニングの開発
高齢者のつまずき防止や転倒防止に対して、日常的な諸動作を支配する赤い筋肉の血液循環から食べても太らない体質を作り、筋肉密度の向上や体調の維持に有効と考えられる。とくに運動不足に対する量的代謝を促進し筋肉効果の向上に貢献するため、ベーシック・デザインの向上に寄与することが分かる。

①.ハビリストレーニング論
日常的な生活機能を取り戻すことをハビリス・トレーニングという・・・。
表ー1は、量的代謝を促進する「毎日2セット運動」の具体的方法を示す。前述した通り、毎日の運動効果は血液循環と筋持久力の向上に寄与し、量的代謝から回復原理を実証する最適手段となる。普段はそんなに練習していなくても、いつでもトップスピードに乗っていける臨戦態勢と、どれだけ周到な準備をしてきたかを実証する最高の方法となろう。


表ー1 毎日鍛える赤い筋肉/ハビリス・トレーニング一覧表

 

部位 毎日2セット 週2~3回頻度 週1回頻度
上半身   壁押し
風 車
※Dプッシュ
肩回し+握力

リバース・プッシュ・アップ
下半身 膝の屈伸
膝のスプリング
シングルSQ ※タッチ・アンド・ゴー
カニ足の強化
腹 筋   腰痛防止体操、大腰筋
アルティメット腹筋
  ローマン・チェア
背 筋   シングルDL ※イナバウアー
※ワイド・イナバウアー

ダイエットなどで糖質が不足すると、意識がぼうーとしたり、だるい、意識不明などの糖尿病性昏睡を引き起こす。同じ症状で脂肪の不完全燃焼(絶えず酸が出る状態)が起こり、病的痩身、体タンパクの崩壊、窒素平衡の崩壊(窒素の移動)から過大な代謝系が起こり、内蔵は疲労したり生活習慣病を発症する。
 ②.ハビリス・トレーニングの骨格
表ー1は、ミッドセクションを鍛える腰痛防止体操を示している。これは1996年HIS機関によるモーリス・グリーンらが、100m走で新しい走法を打ち立て新記録を出したときに実行したシークレット・トレーニングを参考にして、新たに腹筋体操を技術開発した。

***

 第1に、トップスピードだけ追っかけていくと、どうしても疲労が蓄積して故障が多くなる。日常的な諸動作が間欠的に入るだけで疲労する。このため、日常的な諸動作を支配する持久力の容量アップ作戦が量的代謝を促進し、故障防止と回復原理の2つの断面に貢献する。
第2に、毎日の運動効果は2セットを基本とする。それ以上になると毎日が続かないし、それ以下は量的代謝が少ない。持久筋の容量アップが基礎代謝を高め、量的代謝を促進する。

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