リフターコラム

俺はグレート♪ 第2部/再挑戦の誓い

90キロ級世界男子パワーリフティング選手権第2位/3回(84年、85年、87年)日本介護スポーツ研究所  代表 前田都喜春

 

 ⑥.酸の発生量
前述のように、尿中の窒素1gは体内で6.25gのタンパク質が燃焼すると計算できるから、タンパク質の燃焼によって酸の発生量(影響)はどれぐらいになるか計算してみよう。
すなわち体内で6.25gのタンパク質が燃焼するとき、5.923リットルの酸素が消費され、4.754リットルのCO2が発生し、血中に放出されて酸性貯留の上昇が起こる。
ここに、僅か「6.25g」のタンパク質を燃焼するため、4.75リットルという大量の酸が発生し血中に放出され、酸性貯留が上昇する。血清中のCa濃度が変動し、体は守るべきミネラル恒常性の崩壊が分かるであろう。

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 ⑦.酸性貯留の上昇を招く事項は、下記の2つの事項に集約される。
第一に、自然界の生態系を破壊する酸性雨(硫黄酸化物SOX=硫酸、窒素酸化物NOX=硝酸)と同じ成分が、タンパク質(含むアミノ酸)の成分で体内に導入されること。
第2は、人は体に良いタンパク質を摂っているつもりでも、その窒素処理において過大な代謝系が生まれ、長時間の内臓エネルギーを使用するため、大量の酸を血中に放出する最悪の環境が浮上すること。・・・(生きる作用と老化・衰退化の背反原理は常に同居している。)
この結果、呼吸により肺胞からCO2を、尿酸から硫酸を、尿から硝酸を夫々体外へ排泄する3つの経路(消去・排泄)が生まれる。とくに、窒素は体内では一切使われていないため速やかに消去したい。だから、肝臓で有毒なアンモニアに分解し、さらにオルニチン回路により無毒な尿素に分解して、腎臓を浄化して、尿として排泄する経路になる。この過大な代謝系により長時間の内臓エネルギーが使われ、大量の酸が発生する。この影響をイオン指数濃度(PH)で示したら、もっとはっきり分かるかも知れない。
例えば、降雨は大気中に放出された二酸化炭素(炭素ガス、CO2)が水蒸気と一緒になって溶解平衡に達したとき、大体、PH≒5.6の弱酸性(炭酸)の雨となって降下する。ただし、この状態では”酸性雨”とは言わない・・・。
一般に、化石燃料の燃焼から硫黄酸化物(二酸化炭素SO2、三酸化硫黄SO)が大気中に放出される。また、高温燃焼による車の排気ガスなどから窒素酸化物(一酸化窒素NO、二酸化窒素NO)が排出される。
これらが大気中に水蒸気に溶け込むと、最終的にそれぞれ硫酸H2SO4と硝酸HNO3に変化し、これらが結晶化すると硫酸塩と硝酸塩となり雨となって降下する。この状態になるとPH≒1.5~3.5の強酸性の雨となって降下し、これが生態系を破壊する酸性雨となる。
その第1予防は故人の責任領域で危機管理を徹底すること。毎日の食事(含タンパク質)から酸性雨と同様の成分が体内に導入される。それが過剰(過食)になるほど不要成分となり内臓疲労が起こり、尿酸値を高めていく・・・。その機能破壊は個人の責任領域となる。

 

 

 

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