リフターコラム

俺はグレート♪ 第2部/再挑戦の誓い

90キロ級世界男子パワーリフティング選手権第2位/3回(84年、85年、87年)日本介護スポーツ研究所  代表 前田都喜春


(8)プレ・ストレス法と可動範囲の関係


 齢を重ねると回復力が出ない・・・。練習ができない・・・。可動範囲が狭くなる・・・。筋肉細胞の後退は防衛体力を低下させる。運動不足や老化などによる毛細血管の減少~消滅過程は存続機能としての役割を奪い、骨格の可動範囲さえも低下して、代謝が低下し防衛体力を奪い取る。
 可動範囲の拡大に迫ると、運動器の役割をさらにアップさせることができる。表ー2に示す可動範囲の拡大では「軽い運動でよいから、正しいフォームを選択すること」が最も大切な選択肢となる。予め負荷を与えるプレ・ストレス法の原理を重視し、可動範囲の拡大から量的代謝の促進を呼び込み、応用分野を広くしていきたい。
①.基本的に、有利な方法だけを練習していても記録は伸びない。維持はできるが記録は伸びない。圧迫された不利な方法だけでも記録は伸びない。故に、この2つの両立が偉大なる記録を生み出す高度生産システムとなる。その基本理念は、強化を怠ると誰でも強くはなれない。強化は完璧を求められる。妥協はしない、愚直なまでに努力する。・・・それだけでよい。
②.衝撃的なイナバウアーの開発
初心者は背筋力が弱く、即効的に「強化デッド」に進むことは不可能である。背筋力の弱い初心者がインパクトが強い「強化デッド」を引くと、背中が丸くなってその効果が半減する。
そこで中間的方法として「イナバウアー」の即効性を見たい。これは因幡式の足幅で、背筋を伸ばし、お尻を後ろに突出し、股関節(の上部)で重量を受け取る感覚で引き上げると背筋を丸くしないで引き上げる段階的な方法ができる。



表ー2 可動範囲の拡大とエネルギー消費の高い状態を作るプレ・ストレス法

 
タッチ・アンド・ゴー
カニ足SQ
  ◇可動範囲の真実!
補助バーに重量を置いてカニ足で立ち上がる可動範囲の拡大
足幅を狭くしたカニ足の強化策・・・・・・・・・・・・・SQの所期強化
初級  強化Ⅰ・・・・・・・・・・・
強化Ⅱ・・・・・・・・・・・
 足幅を狭くした『カニ足』のDL・・・・・・・・・・・・・・DLの初期強化
『カニ足』+ワイドグリップのDL・・・・・・・・・・・・・強化の第2段目
中級
イナバウアー・・・・・・・
ワイド・イナバウアー
  ◇《台上14cm》の真実
台上から、因幡式の足幅(やや狭い)で引く強化策。
台上から、足幅を広げたスモウ・スタイルで引く方法。
特級  強化デッド・・・・・・・・・  台上から+カニ足+ワイドグリップDL・・・・・・・最強の強化理論

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