リフターコラム

俺はグレート♪ 第2部/再挑戦の誓い

90キロ級世界男子パワーリフティング選手権第2位/3回(84年、85年、87年)日本介護スポーツ研究所  代表 前田都喜春


 

 新陳代謝;タンパク質は絶えず合成と分解が行われ、動的平衡(元の形に戻ること)が釣り合った状態で新陳代謝が促進する。そして、筋肉細胞は4ヶ月で全てが入れ替わり、骨のCaは約1年で18%が交替する。・・・回復力という力の源泉はここにある。
その条件として、「必要なものを、必要なときに、必要な量だけ」供給するトヨタのかんぱん方式(ジャスト・イン・タイム)と同じ生産工程で食の適量と時間軸の必要性を示す。
それ故に、最低必要なタンパク質は、医学的根拠では体重1キロあたり「0.5g~0.6g」と試算されるが、実用的には固体の状況や2倍~3倍の安全策をとり、体重1キロあたり「1g」が実用的に使われている。それでも、管理栄養士たちは多めに「2g」までを指導しているが、最近の研究(湯浅氏)では、その上限値を体重1キロあたり「1.4g」まではタンパク質の合成はよくなることを示唆した。例えば、体重90キロでは126g(+36g相当)が需要増大に加算できる+aとなる。タンパク質の成分から起こる過大な代謝系や腎臓疲労の弊害を考えると、それ以上は必要のない量だと言える。

タンパク質の収支と疲労物質(線で結んでいくと、内容を確認できる。)

 

 生命の維持では、タンパク質は酵素で発酵し、PH=6.8~7.6の範囲(酵素示適の範囲)で活かされているから、自律神経が条件となりその1つでもずれると代謝の不完全から内臓疲労や筋疲労が起こり、回復力を奪っていく・・・。つまり、過剰摂取(過食)の弊害は食の平衡性を逸脱し、ミネラル恒常性を崩壊して、食を放棄したり、タンパク質を制限されたり、人工透析を余儀なくされたり、痛風になったり、あるいは糖尿病になったり顔面崩壊や歯ぐきの後退など様々なケースが予測される。
ここに至り、タンパク質の過剰摂取はその効果よりも尿酸の有害物質が多量になり、酸性雨と同等なる機能破壊を起こすため、必要以上のサプリメントに頼る人の将来が危惧される。

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