リフターコラム

俺はグレート♪ 第2部/再挑戦の誓い

90キロ級世界男子パワーリフティング選手権第2位/3回(84年、85年、87年)日本介護スポーツ研究所  代表 前田都喜春



その3;筋肉細胞の後退について
例えば、8020運動という健康目標がある。愛知県に端を発して全国に拡大中の歯の保存運動である。歯は上下で32本ある。80歳で20本の歯を残そうという雄大な健康目標だ。
この問題は、歯の全部が虫歯で抜けるのではなく、実は「歯ぐきの後退」から歯間がゆるみ歯がぐらぐらになって抜け落ちることを言う。(後退よりも悪くなると、歯槽膿漏となる。)
歯ぐきの後退は筋肉細胞の劣化と同意であるから老化・衰退化である。毎日の食事から酸とアルカリが量的不均等で導入され、酸性圧力過(アシドーシス)の影響がもろに出てくる。
5大栄養素は「食の平衡性」が全ての基本であり、酸とアルカリの問題から生体は常にバランスを保とうとする。その基準は、細胞は酵素で発酵し、酵素示唆の範囲(ミネラル恒常性)で活かされているからである。・・・その範囲を逸脱することが、劣化の始まりである。
ところが、プロテインやアミノ酸に頼る現代のアスリートらは、その過剰摂取すら気づかず過剰なる酸性食品に危機管理を持たず、体質は酸性圧力過に陥り、筋肉細胞の後退を間違いなく早めるから、「8020運動」の本懐を遂げることは困難と見受けられる。

 例えば、脳細胞は毎日90gの糖質が必要であり、Caは毎日800mg(~600mg)は最低必要であり、たんぱく質は体重1kgあたり「1g」は必要だと言われている。
糖質が不足すると糖新生が起こり、筋肉のアミノ酸を分解して糖分を確保する体タンパクの崩壊が起こる。つまり、プロテインやアミノ酸だけを突出して摂っていても食の平衡性を逸脱して逆効果となることが分かる。5大栄養素はまんべんなく、平衡性の重視が基本だ・・・。
ここに、栄養剤汚染は過剰な酸性食品を反映した内蔵疲労だから、だるーい疲労感とともに回復力は低下し、さらに悪化すればドクターストップになり、食を放棄したり、糖尿病になったり、人口透析も視野に入るであろう。過剰な酸性食品は、やめれば内蔵機能は回復する。

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