管理人コラム(2015年2月26日)

パワーリフティングで国体に出よう!実際の試合の流れ編

パワーリフティングの試合に申し込んだけど初参加で何をすればいいのかわからない、そんな人の為に試合の準備から本番までの大体の流れや特に注意しなければならないルールを説明しようと思います。


①試合前に用意しておくもの


用具類

屋内競技用のスポーツシューズであれば基本的に可ですが五本指シューズの使用は不可となります。
ロングソックス
デッドリフトの時は感染症予防の為必ず膝下まであるロングソックスを着用していなければなりません。
シングレット
パワーリフティング用の他、レスリング用やウェイトリフティング用等でも可です。
Tシャツ
ポケット、ボタン、チャック、襟があるもの、Vネック、ノースリーブ、長袖、コンプレッションウェアは不可です。
リフティングベルト
幅10cm、厚み13mmを超えるもの、クッション付きのもの、マジックテープタイプのものは使用不可となります。
リストラップ、ニースリーブ
協会公認品のみ使用できます。
パンツ
トランクスのような伸縮性の無い生地のものは不可、ボクサートランクスは可です。

(これは全国大会のルールで地方大会の場合は服装やギアの規定が多少緩くなります)


その他

スポーツドリンクやタオル

筆記用具
記録表や試技票の記入に必要です。
ベビーパウダー
デッドリフトの時に太腿に塗る事で摩擦が減り記録の向上に繋がります。
セコンド
いなくても問題はありませんが経験豊富なセコンドがいれば重量申請、ウォーミングアップの補助、アドバイス等何かと心強いです。



②会場到着、受付から記録表提出まで

まず試合会場に行き受付を済ませそこで記録用紙を受け取ります。

検量、コスチュームチェック、ラックの高さ合わせ、記録用紙の記入と提出

検量
検量は試技開始の2時間前に開始となります、検量室の入り口に順番が張り出されていますので一人一人順番に検量します(順番が無く検量開始後早いもの順になる事もあります)、もし体重がオーバーしたり足りなかった場合は検量開始から1時間半以内に再検量を行い申請した体重をクリアする必要があります。

コスチュームチェック

コスチュームチェックとは試合の際に使用するウェアやギア類のチェックで、靴・ロングソックス・シングレット・Tシャツ・リフティングベルト・リストラップ・ニースリーブ等の試合時身につけるものはここで審判にチェックしてもらい承認を受けます。

ラックの高さ合わせ
会場やアップ場に設置されたラックを使いスクワットとベンチプレスの自分に合ったラック高(ベンチプレスはセーフティラックの高さも)を調べ記録用紙に記入します。



記録用紙にその他の必要事項(スタート重量やセンター補助の使用等)を全て記入し係員に提出すれば後は試合開始を待つのみです。




③ウォーミングアップから試合開始まで

試技開始時間の30分前くらいからウォーミングアップを開始しましょう。
ウォーミングアップはアップ場に設置されたラックとバーベルを使用して行います、ラックの数には限りがあり一人ずつ並んで順番にアップをしていますので列に並んで自分の番を待ちます、アップ時のラック高の調節やプレートの付替えは基本的に自分でやる事になりますがこの時手伝ってくれるセコンドがいると余計な体力を使わなくて済みます。
あまり早くウォーミングアップを終わらせてしまうと試合開始までに身体が冷えてしまうので上手く時間を調節しながらアップを行いましょう。


アップ場




グッドリフトの見かた

規模の大きなパワーリフティングの大会ではグッドリフトというパソコンソフトが使用されそれぞれの選手のデータがスクリーンに映し出されます。
上から順番に試技をしていく事になりますので自分の出番までの人数や他選手の申請重量を確認しましょう。
グッドリフトを使用しない場合はホワイトボード等にそれぞれの選手の申請重量が掲示されます。


グッドリフト




④試合開始後

パワーリフティングの試技はスクワット→ベンチプレス→デッドリフトの順に行い、一種目につき1人3回の試技を行います。

試合が始まったら

試技は同じセッションの申請重量が軽い選手から順番になります、自分の順番が回ってきたらバーベルがセットされて審判から「バー・イズ・ローデッド」とコールが掛かりますので必ずこのコールが掛かってからプラットフォームに入って下さい。
試技開始までの時間は1人1分間、バーイズローデッドのコールが掛かって1分以内に試技を開始しなければその試技は失敗となります。
第一、第二試技が終わったら1分以内に放送席の係員に次の試技の重量を申請します、重量の申請は申請カードという紙に書いて出すケースと口頭で伝えるケースがあります。申請カードの場合、受付の時点で申請カードが11枚渡されますのでそちらを使用します。



申請カード、署名した上で申請重量を記入し提出します。




初心者が気をつけたいルール

スクワット
  • 必ず審判のコールを聞いてから動く
  • バーベルをラックアウトしスタートポジションにつくと審判が「スクワット」とコールします、必ずこの「スクワット」コールが掛かってからしゃがみ、立った後もその場で動かず審判の「ラック」コールを待ってからバーベルを戻しましょう。

  • しゃがみの深さ
  • しゃがみは腿が地面と平行では失敗判定となりますので平行よりも深くしゃがむ必要があります。

  • ニースリーブがシングレットやソックスと触れていない事
  • ニースリーブがシングレットやソックスと触れているとルール違反になります。地方大会ではロングスパッツを着用して出場する事が出来ますがその場合ニースリーブは使用できません。

          
  • 背中の前傾や膝の曲がり
  • スタートポジションで背中が大きく前傾していたり膝が曲がっているといつまで経ってもスタートが掛からない事になります、スタートポジションではある程度直立し膝を伸ばしておく必要があります。

ベンチプレス
  • スクワットと同じく審判のコールをよく聞く
  • ラックアウトしたのち審判の「スタート」のコールでバーベルを下ろし胸に触れた状態で完全に停止します、すると「プレス」とコールがあるのでそれを聞いてからバーベルを挙上、押し切ったらそのまま停止し審判が「ラック」とコールしたらバーベルをラックに戻しましょう。

  • お尻・足の裏・頭が浮かない
  • スタートからラックまでの間にこれらが一瞬でも浮くとその試技は失敗になります。

  • 肘をしっかり伸ばす
  • スタート、フィニッシュでは肘がしっかり伸びていないと失敗となります。

  • 81cmラインより外側を握らない
  • 握る位置が外側過ぎてバーベルの81cmラインが見えてしまうと反則になります。81cmラインの内側を握る分にはいくらナローでも問題ありません。

  • リプレイスコール
  • 足の裏やお尻が浮いていたり肘が曲がっていたり81cmラインの外側を握っていたりするとスタートコールがかからず「リプレイス(戻せ)」とコールされる事があります、リプレイスコールが掛かった時はすぐにラックにバーベルを戻し審判に問題点を確認して試技をやり直しましょう、時間切れ前にスタートコールが掛かれば失敗にはなりません。

  • リストラップの巻き方
  • リストラップの紐が親指に掛かったままだったり、スタート時にリストラップがバーベルに触れていると反則になります。

デッドリフト
  • フィニッシュの姿勢
  • 挙げきった時には胸を張って肩を返し膝を伸ばしていなければなりません

  • 挙げきっても審判の「ダウン」コールがあるまでバーベルを下ろさない
  • 挙上する時は好きなタイミングでかまいませんが下ろすときは必ず審判のコールが掛かってからでないとなりません。

  • 下ろす時もバーベルをコントロール
  • 下ろす時にバーベルから手を離して落としてしまうと失敗となります。

  • しゃくり、腿乗せ
  • デッドリフトではバーベルをしゃくったり腿に乗せると失敗になりますので注意しましょう。

⑤表彰式、閉会式、ドーピング検査

試合の後は表彰式と閉会式になります。 試合終了時ドーピング検査に指名される事があります、ドーピング検査についての詳細はJADAのHPにて確認して下さい。



表彰式





以上簡単に流れを説明しました、ルールの細かい部分はJPAホームページのルールブックを参考にして下さい(・∀・)

ページのトップへ戻る
inserted by FC2 system